インプラント治療の歴史
歯を失っても不安定な入れ歯でなく、固定式の歯でよく咬めるのが人工歯根療法(インプラント)です。この中でも骨と直接結合する骨結合型インプラントについてお話します。
骨結合型インプラントは、1969年、ブローネマルク博士がチタンという金属が人間の骨と直接結合することを発見し、名づけられました。
チタンがある一定の条件で骨に埋入された場合、チタンに対する骨の拒否反応は全くといってよいほど、起こらないばかりか、チタンの表面を覆っている酸素の膜を通して強い結合が生まれます。
この発見とその後に続く多くの研究により、顎の骨とチタン製インプラントの確実で安全な結合をもたらすシステムが確立されたのです。
インプラント治療の適応症
インプラントは下記のような人に対して適応され、インプラントにより固定式の歯を装着することができます。
@無歯顎(総入れ歯)の人
A部分歯牙欠損(部分入れ歯)の人
B一歯欠損の人
C仕事の関係や性格的、心理的に入れ歯が嫌いな人
D入れ歯で発音や発声に不便を感じる人
しかし、インプラント治療をする場合には下記のような条件が必要です。
@インプラントに必要な十分な骨が存在すること。
A全身的な病気がないこと。
B人工歯を装着するのに適した歯ならびであること。
C口の中に感染症がないこと。
以上のことは治療前の検査によって診断することができます。